借地借家法に基づく、建物の所有を目的とする地上権または土地賃借権を「借地権」といいます。

借地権は、あくまでも建物の所有を目的に土地を借りる権利です。駐車場利用などを目的とした賃貸借は借地借家法ではなく、民法の規定が適用されます。 借地借家法において、賃借人は強く保護されています。たとえ地主といえでも、簡単に返却を求めることはできません。その一方、建物の名義変更や増改築、建替え時には地主の承諾が必要です。

また、借地契約に基づいた賃料も必要となりますし、地代の値上げ交渉や更新料支払いなども発生するため、一般的には敬遠されやすい物件だといえます。 また、地主側としても、その土地を自由に使うことはできず、毎月の収入もほぼ固定であるため、他人に売却しづらいことが特徴です。

借地借家法が適用される賃借権などの諸権利が付随する土地を「底地（そこち）」といいます。借地権が設定されている土地の所有権が「底地権」ということです。

底地権を所有している人を「地主」「借地権設定者」などと呼びます。借地権と底地権の2つを合わせて売却すれば、その土地を自由に使える権利、すなわち「所有権」を譲渡することになります。

底地は先述したとおり借地借家法によって賃借人が強く保護されているため、地主であっても自由に使うことはできず、契約解除も難しいことが特徴です。